本屋で「山怪」という本を見つける
何かと思い手に取って見てみると、山で起きる奇怪な話しを集めた本でした。
3巻まで出ていて、良くこんなに話しを集めたかと感心しましたが、こんなにも山には怪異な話しがあるのだと少し怖くなりました。
この時思い出した事がありました。
以前に写し絵の資料を探していた際、活動拠点のあきる野市の山で起こった怪異な言い伝えを偶然発見しました。
この時は狐が化かす話し等の伝承が載っている資料を見ていた時で、狐が化かす話しは「本当に怪異な経験」と「朝帰りした時の言い訳」に分かれるとの見解が載っていて珍しい資料だったので目を通していました。
さほど興味がなかった為か、どの資料に載っていたのか覚えていないのがもどかしいのですが、一つの怪異話しが2つの資料で偶然一致して恐怖を覚えたので記憶に残っている。
下記に話しを記載しますので、どの資料に載っているかご存知の方はご連絡いただけるとありがたいです。
話しはこうです。
明治の初め、戸倉地区から小宮地区に行く山の峠道があった。
ここは夜になると、どこぞからお婆さんが現れ、すごい形相で追いかけて来る。と言う話し。
だからこの峠を越える時は昼間に限定され、皆怖がっていた。
あまりにもお婆さんの出現が多いので、慰霊塔のような物を建てて供養したら出なくなった。。。
と言うような話しだったと思う。
この時は「へー!あきる野市にもこんな話しがあるんだな?」と山姥(やまんば)の昔話を思い出しました。
あきる野市に山姥の話しなんて珍しいので記憶に残りました。
ある日、昔しあきる野市で起こった事件や伝承を綴った資料を偶然読んだ時に目に飛び込んで来た話しで目が覚めた。
話しはこうです。
江戸時代ごろに、戸倉、小宮周辺に商売の上手いお婆さんが住んでいた。(実名が載っていたと思うのですが思い出せません)
このお婆さんは、山の峠を越えて色々な地域に物を売りに行き、お金持ちになった。
これを良く思わない村人達がある日、峠道でお婆さんを待ち伏せして撲殺し、金品を奪い、峠道に死体を埋めてしまったと言う話し。
あれ?
どこかで聞いた事ある話しだな?
あきる野市に伝わる二つの伝承話しが一致
あーあれだ。明治時代の峠に出るお婆さんの話しだ!場所も一致するし。。。。
あれ?これ昔話しじゃなくて怪談話しだったのか!
ここで ゾーーーとしたのでした。
江戸時代に殺されたお婆さんが、時間が経ってから村人に祟って幽霊として出ていたと言う話しになる。
正に「あきる野市の怪談」である。
お婆さんが撲殺された事を知らなかったからこそ怪異話しとして伝わっていたと言う事だろうから、殺された時代から幽霊出現の明治まで、人の記憶から忘れ去られるぐらいに随分時間が空いていた事になる。
それなのに幽霊として出現するなんで、相当な怨念である事が分かるので、大分怖い話しだ。
どの山で、どの峠かは良く分からないので尚更怖い。(峠の地元の方は知っているかもしれない)
いつ何処で自分がその峠を通る事になるかと思うと。。。安易に山には入るまいと思った次第です。
あきる野市は登山や散策を楽しむ方達が非常に多い地域です。
遊びに来られる方々は十分に気おつけて頂きたいとおもいます。。。。