みなさん、こんにちは!
先日、私は「種板(たねいた)」と呼ばれるガラス絵の修復作業を行っていました。修復と言っても、実際に筆を持って絵を描き直すというよりは、バラバラに割れてしまった昔のガラス絵をパソコンに取り込んで、ひとつひとつ繋ぎ合わせ、最終的に画像処理で綺麗に仕上げていく……という地道なデジタル作業です。
文明の利器と、進化するAIの頼もしさ
それにしても、最近の画像処理ソフトは本当にすごいですね。AIが搭載されたおかげで、作業が以前とは見違えるほど楽になりました。昔ならパソコンを操作する側の腕と根気が試されるような大変な場面が山ほどあったのですが、今では面倒な部分をAIがサラッと補填してくれます。いやあ、本当に便利な世の中になったもんだな〜と、画面の前でひとり感心してしまいました。
と、そんな風にテクノロジーの進化に感動していた今日この頃ですが、我が家でも「世の中の進化」に腰を抜かすような出来事が連発しています。
現在、我が家の子どもたちは夏休み真っ只中!遊びに、勉学に?(笑)毎日いそしんでいるわけですが、子供らと話していると、もう驚くことの連続なんです。「えっ? そうなの!?」と思わず叫んでしまうことばかり。
暗闇の独り言……? 現代っ子の驚きの遊び方
まず、我が家の3番目の子の話です。 ある日、子ども部屋から何やら「独り言」が聞こえてきたんです。何か悩み事でもあって、暗い部屋でブツブツ言っているのかな……と心配になってそっと部屋を覗いてみました。
すると、どうでしょう。 ゲーム画面に向かって、大盛り上がりで誰かと喋っているではありませんか! 仲間とチームを組んで、裏でボイスチャットをしながら「右から敵来た!」「了解、カバーする!」なんてやり取りをしつつ、みんなで敵と戦っていたのです。
これには思わず自分の少年時代を思い出してしまいました。 私が小学生だった頃の夏休みと言えば、友達と一緒に近所の川へ行き、どこからか手に入れてきた大型トラックのタイヤチューブに乗って、上流から何時間もどんぶらコッコと流されて遊んでいたものです。服は泥だらけ、唇は紫になりながら(笑)。
昔は川で泥まみれになって遊んでいたのが、現代の子どもは「ゲーム」という仮想空間の中に集まり、ボイスチャットでコミュニケーションを取りながら遊んでいる。時代は変わったな〜とつくづく感心していたのですが、驚きはこれだけではありませんでした。
まさかの国際交流!? 国境を軽々と超える子どもたち
今度は2番目の子が、こんなことを言い出したのです。 「今度、都内に行って遊んでくる!」
親としてはちょっと心配になります。というのも、この子はなかなかの方向音痴。「大丈夫か? 迷子にならない?」と聞くと、一緒に行く友達がいるとのこと。で、その友達がどこで知り合った誰なのか聞いてみたら……
「オランダの子だよ!」
……はい? 思わず「なぜ!?」と聞き直してしまいました。 だって、ここ日本ですよ?(笑)
話を聞いてみると、最近の若い子たちはスマートフォンアプリを使って世界中の同世代と繋がれるらしいのです。お互いの母国語を教え合ったり、日常のくだらない愚痴を言い合ったり、彼氏の相談をしたり。国境なんて関係なく、ごく自然にコミュニケーションを図っているんだとか。 今回、そのアプリで仲良くなったオランダのお友達がお父さんの日本出張について来ることになり、「じゃあ都内で会おう!」ということになったそうです。
国境も距離も、アプリひとつでひょいっと飛び越えてしまう現代の子供たち。昭和世代の父親としては、もはや「すごい」を通り越して「ついていけない……」と口を開けて呆然とするばかりです。
ネットで広がる輪と、世代を超えるヒット曲
さらに、その日の夜。一番上の子がサラッとこう言いました。 「私、来週中部地方に行ってくるね」
「えっ? 何しに?」 「友達と会うんだよ」 「お前、そんな遠くに友達なんていたか?」 「ネットですごく仲良くなった3人で遊ぶんだよ〜」 「……へー。またそれか!」
親の知らないところで、子どもたちの人間関係はネットを介して全国、いや世界へとグングン広がっていたのです。デジタルツールを当たり前のように使いこなし、距離をまったく感じさせない爽やかな人間関係を築いていく姿には、感心するしかありません。
そしてもうひとつ、最近一番ビックリしたことがあります。 子どもたちが家の中で、私が小学生の時に大ヒットした昭和のアイドルの歌を口ずさんでいるのです!
「えっ、なんでその曲知ってるの!?」と驚いて聞いてみると、どうやらTikTokで大流行しているらしいのです。 何十年も前の名曲が、最新の動画SNSを通じて十代の若者たちに発見され、再びヒットしている。ネットって、国境や距離どころか「時代」までも超越してしまうんですね。
若い子たちの感覚って本当に素直で面白いなと思います。「昔のものだから古い」「新しいから良い」という固定観念がなくて、ネットで流れてきたものを聴いて「楽しいものは楽しい! 良いものは良い!」とストレートに受け入れる。そうやって本質的な魅力を見抜く判断を、今の若者はごく自然にしているんだなと感銘を受けました。
時代が変わっても、変わらない大切なもの
デジタルツールやネットを自在に使いこなして新しい世界を広げる子どもたちの姿に驚かされつつも、ふと思いました。 時代のツールや遊び方がいくら変わっても、「楽しいものを誰かと共有したい」「良いものを好きになる」という人間の根本にあるワクワク感は、トラックのチューブで川を下っていた昔も今も、きっと変わらないのかもしれません。
文明の利器(と頼もしいAI!)の力を借りながら、私もこの時代を超越する「面白さ」や表現の楽しさを大切に、作品づくりに向き合っていきたいなと思う今日この頃です。
このブログを読んで、少しでも写し絵と、創作の奥深さに興味を持っていただけたら嬉しいです。ぜひ、私たちの活動や公演(現在お休み中)にも注目してください。 現代影絵プロジェクトのウェブサイトはこちら: https://utsushie.org/ また次回の「写し絵の話しあれこれ」でお会いしましょう!